水道の水はなぜ出るのか?
私たち人間は日常的に水を利用しなければ生活を送る事が出来ませんが、現代の日本では水道の蛇口をひねればいつでも好きなだけ清潔な水を使うことが出来る環境が整っています。
人類が初めて水道を整備したのは古代ローマ時代だと言われていますが、その頃の水道はただ水路を作ってそこに水を流すだけといった簡易的なものだったようです。
日本では江戸時代から水道が整備されていたという記録が残っており、地下に埋められた水路を通って上流の水が江戸全域に行き届くように整備されていました。
その水は要所に設けられた井戸で汲み上げ、町民の生活に用いられていたようです。
日本は世界でも有数の「水大国」として知られており、いつでも好きなだけ清潔な水を使える国は日本以外に無いとも言われています。
日本では貯水池から取水した水を浄水場へと運び、そこで水を浄化・消毒してから上水道へ供給される仕組みとなっています。
浄水場から供給された水は上水道を通って配水区域内に水を配る施設「給水所」へと運ばれ、そこからポンプ設備を利用して各家庭へと水が供給されていくのです。
水が送られてくるしくみ
ちなみに私たちが当たり前のように利用している蛇口は常に浄水場からポンプで圧力を掛けることによって水が送られる仕組みとなっています。
つまり、私たちが普段何気なく使っている水道の蛇口は開けるから水が出るのではなく、蛇口を閉めてポンプの圧力によって出てこようとしている水を止めている状態という事になります。
ちなみにこの圧力を加えているポンプは電力を利用して動かしている為、停電した場合は電気の供給が止まるだけでなく水も流れなくなってしまいます。
ただし、給水区域内もしくは付近の高台に配水池を設けて水位からの水圧を配水管内に直接及ぼして水を供給する自然流下方式であれば停電しても断水に陥ることは無いとされています。